もくじ

 

TomoShop®(CT再構成ソフトウェア)

TomoShop®は、

をモジュール化し、高速・高画質使いやすさ、そして経済的な価格を追求した高機能CT画像再構成解析ソフトウェァです。

何故TomoShop®なのか?

CT(Computed Tomography)検査システムは1972年にその原型が発表されて以来、非破壊検査において最も重要視される検査方法の一つになってきました。その使用される分野は初めは医療から、80年代からは工業、その他を含めて多岐の分野に渡って幅広く使用され現在に至っております。

近年、CT検査装置の技術は目覚しく発展し使用する側が簡単な操作で確実な結果が得られ、大きさがミクロやナノ・サイズの極小物も観察できるようになるレベルまで発展してきました。しかし、まだ幾つかの問題点がある事も事実です。例えば、画像再構成にかかる時間、撮影時に起こりうる回転中心のズレ等の問題、そして様々なノイズ・アーチファクトの問題等はその代表的なものであり、これらの問題がCT技術を使う仕事にかなり悪い影響を与えているのも事実です。

また、高機能なCT画像再構成ソフト及び画像解析ソフトの販売価格はソフト単体では装置全体価格の約1/3を占めているといわれ、一般の顧客層ではなかなか簡単に手が出せないのが現実であります。そのソフトを動かすPCも高額なワークステーションを使用するものが多く、またそれに掛かる維持費やメンテナンスコストもかなり高額になります。またCTスキャン検査装置システムの提供者側も価格を抑えるのに苦労しているので、現状ではX線CT検査システムが広く普及するのに大きな障壁となっているのが現状です。

ここで紹介するTomoShop®は上記に上げた問題を解決する為に生まれたソフトウェアとなります。

驚きの処理スピードを実現

X線やγ線などを用いて対象物体を非破壊的に検査できるコーンビームCT装置において、撮影した透視画像から対象物体の3次元断層像を得る画像再構成部分は、膨大な計算を必要とし、計算時間が長くなる問題点があります。近年、非破壊検査およびバイオ研究用のX線CT装置は、マイクロCTからナノCTに進み、3次元断層像のサイズも何百メガバイトからギガバイトに増大化し、ボリューム可視化および計測機能で処理する時間がかなりかかるようになりました。処理時間の短縮化の要望が出ています。

TomoShop®は、もともと家庭のパソコンで高画像のCG・ゲームや映画・ビデオを楽しむ為に開発されているNVIDIA製のGPU(GeForce、Quadro等)、CUDAのスピード処理技術を使うことにより、既存の処理方法より数10〜数100倍以上の速い処理スピードを実現し、また一般のレベルのPCで使用できる画期的なCTソフトです。

☞ 詳細はCT画像再構成(「1. 高速な断層再構成 」)を参照してください。

より鮮明で正確な画像処理実現

撮影する時に起きるハード的な問題であるノイズと補正誤差などの影響は、従来の手法で再構成するとアーチファクトが生じ、ユーザーに正確な情報を伝えることが難しいと言う問題点があります。

TomoShop®の技術は、ノイズがふくまれている撮影画像に対してノイズ減滅処理を行い、再構成画像のアーチファクトを軽滅処理を行い、より正確な情報をユーザーに伝えます。

☞ 詳細はフォーカシング技術を参照してください。

☞ 詳細はアーチファクト軽減を参照してください。

様々な動きをするCT装置に対応

従来の画像再構成法は、標準な円軌道コーンビームCT装置にしか適用できない問題点があります。

TomoShop® は再構成機能を円軌道のほかに、楕円軌道・多角形軌道など非標準的な撮影軌道にも対応し、ハード的に起きる幾何誤差を自動的に抽出できるフォーカシングにも対応しています。[1] また円周軌道系の他では、

  • 傾斜CT、
  • 水平並進(直進)系CT、
  • ヘリカルCT

にも対応しております。

TomoShopはX線CTだけでなくTEM/STEM、中性子CT、陽子CT、可視光画像 / 動画データの再構成、その他でも使用できます。

☞ 詳細はCT画像再構成(「3. 様々な装置に適用可能な高汎用性 」)を参照してください。

使用できる環境

TomoShop®は下記の設定環境の整ったパソコンで使用できます。

  • CPU: Ivy Bridge世代かそれ以降 
  • GPU:
    • NVIDIA社製でCUDAが可能である。例:GeForce、Quadro、Tesla
    • Compute Capability(演算能力)が5.2かそれ以上のもの。(Ver 5.0以降)
    • GPUのドライバーが最新であること。GPUのドライバーの確認と更新はココで可能。
  • OS: Microsoft Windows 10/11 (x64)
  • メモリ: 16GB以上(通常使用では最低16GB以上を推奨します。)
  • 使用電源: 650W以上
  • Microsoft .NET Framework 6.0の「ASP.NET Core ランタイム」と「.NET デスクトップ ランタイム」

その他: Windows 11のタッチ型タブレットPCでどこでも簡単に手で操作することも可能です。

データの入力・出力形式

入力

  • 2D
    • TIFF、PNG、BMP、RAW、float_bs等、DICOM、等各CTメーカーのフォーマット
  • 3D
    • VOL、DICOM、等各CTメーカーのフォーマット

出力

  • VOL、STL、DICOM、IGES ※VGに標準対応

TomoShop®のシリーズ

円周軌道・ヘリカル系:

水平並行(直線)軌道系:

 

活躍できる分野

X線CTスキャンは、物の内部を外形を壊さないでそのままの形で外部から画像として視たり、調べたりする場面で使われています。 その用途は非常に幅広い分野で使われております。

  • 非破壊検査業
  • 技術研究機関・施設
  • 製造業・工場
  • X線検査装置・非破壊検査装置の製造業
  • 医療機関・施設
  • 歯科医、獣医
  • 考古学
  • 地学
  • 建築・土木
  • 3D造形機(3Dプリンター)
  • リバースエンジニアリング
  • その他

価格を低く抑えて経済的なソフト

TomoShop®は「優れたX線CT検査装置システムをより多くのユーザーに普及させたい」というすばらしい夢を持った開発者・楊海圏氏の手により開発されたX線CTソフトです。TomoShop® はこれだけの高機能を実現しているにも関わらず、既に市場に出ている類似するX線CTソフトウェアと同等の価格で提供しております

TomoShop®は可能な限り低価格で市場に提供され、今までX線CT検査システムの優れた部分を理解し導入を検討していたが諦めざるを得なかったユーザー層にも購入していただける適性な価格を実現しました。

エンドユーザー様: check初期投資、維持費を低く押さえる。 check高性能な検査結果がより経済的に、より確実に、より早く、そしてより便利に得られる。

X線CT検査装置のメーカー様: checkX線CT検査装置の製造・調整が容易になり、幾何精度も良くなる。 checkX線CT検査装置の製造コストが少なくなり、X線CTスキャンを用いた検査市場の活躍を期待する。